「世界青少年発明工夫展の思い出」(抜粋)

群馬県富岡市立小野小学校       

6年 掛川 将     

(第65回全日本学生児童発明くふう展経済産業大臣賞受賞)

結団式・表敬訪問

出発の前日は都内のホテルに他の団員たちと泊まりましたが、自分が一番年下なので、少し不安になりました。

初日は結団式をするために発明会館に向かいましたが、この頃になると団員の皆さんと少しずつ話も出来るようになり不安もなくなってきました。

結団式で、抱負を言う時には、緊張で頭の中が真っ白になり考えていたことが、ほとんど話せませんでした。

結団式の後、特許庁、文部科学省と表敬訪問をしました。結団式の時より緊張も解けてきて少しずつ話せるようになり、また、励ましの言葉をいただき嬉しく思いました。

出発

その後、成田空港に向かい色々な検査の後に飛行機に乗り込みました。初めて乗る飛行機は、まるでジェットコースターのように離陸し、7時間以上をかけてインドネシアのデンパサール空港に到着しました。飛行機から降りる時に、これから始まる世界青少年発明工夫展の事、世界の人たちとの交流、インドネシアの文化、観光の事を思い、嬉しさの中に足が震えるような感じがしました。出発前に、大変暑いと聞いていたのですが、デンパサール空港を出ると、想像以上に蒸し暑く感じました。夜中の12時を過ぎていたのでホテルに着くなり熟睡しました。

翌朝、早くにホテルでお弁当を貰い、空港に向かい、ジョグジャカルタ空港に向かいました。早起きしたのでとても眠く感じました。1時間ほどでジョグジャカルタに到着しホテルに移動しましたが、途中であることに気がつきました。それは、バイクの数が非常に多いことです。日本では車の方が多いのに文化の違いに驚きました。

第4回世界青少年発明工夫展

ホテルに到着してすぐに会場に向かいましたが、心配な点がありました、それは久しぶりに見る自分の作品が、展示、移動等で壊れていないかということでした。しかし、作品はきれいな状態で皆さんが大切に扱ってくれたのだなと感謝しました。

夜になるとインドネシアの人が用意したディナーがあり、初めて見る料理がほとんどでしたが、どの料理もおいしく食べることができました。その中で特にスープがおいしく感じました。

3日目、展示会場で自分の作品の説明をしました。作品の名前だけは英語で話せるようになりましたが、英語での説明は通訳さんがしてくれたので助かりました。

4日目、朝からボロブドゥール遺跡に行きました。日本にも遺跡はありますが、こんなに古くて大きな遺跡は見たことがなく、壁面には絵が描かれていて仏教にまつわる物語だと通訳さんが説明をしてくれました。

昼からは、また展示会場に戻りはりきって作品の説明をしました。日本のブースは大変人気があり多くの人が訪れ写真を撮っていました。自分の作品もビデオカメラに撮られ、マイクを持って説明しました。慣れないためか少し恥ずかしさもありましたが、日本の代表だということを思い出し、気合を入れなおして説明しました。

表彰式

作品展示の最終日に表彰式がありました。残念ながら自分の作品は選ばれませんでしたが、日本からは松山さんの作品がBEST10賞に選ばれ嬉しく思いました。また世界中の代表作品が出品されていることもあり、どの作品を見ても大変すばらしく勉強になりました。これからも、もっと人の役に立つ発明をしていけるようにがんばりたいと思いました。

表彰式が終わり空港で通訳さんにお別れを言って飛行機に乗り込みました。機内では、世界の人に出会えたこと、遺跡を見学して世界の偉大さを知ったこと、作品説明が出来たこと、団員の皆さんと仲良くなれたこと、インドネシアでの様々な出来事を思い出していると知らないうちに眠りについていました。

帰国

目覚めると間もなく日本に到着する時間になっていて、インドネシアにもう少し滞在していたい気持ちもありましたが、早く家族や友達にお土産話をしたい気持ちもあり、複雑な心境でした。空港に到着して解団式があり記念写真を撮り、心をこめて大きな声で「ありがとうございました」とお礼を言って解散しました。派遣団はとても楽しく、色々な人と知り合えて、とても勉強になりました。今回の体験で自分に自信が持てるようになった気がします。一生忘れる事のない思い出になったこの体験を活かして、これからも色々な事にチャレンジして行きたいと思っています。

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