静岡県浜校市立北部中学校1年 岡田 高

僕が6年のときに作った「カサチャック」で、「大韓民国派遣団」というとても重大な活動に参加できることになりました。最初この話が僕に舞い込んできたとき、行こうか行くまいかとても迷いました。それは、いきなり会った全国各地の人たちと、友達となり上手くやっていけるか、韓国親善の活動が上手に行うことができるか、そして僕の一番のハードルでもある飛行機があったからです。でもこれに参加することによって自分にとって、きっと大切な経験になると思いました。不安と心配もあったけれどそんな大切な経験が得られると思ったから参加することができました。

 緊張の初日、期待と不安を胸に発明協会に行きました。そこで結団式があり委嘱状を渡され、自分の責任の重さとこの派遣がどれほど重要なものか実感しました。その後文部科学省と、特許庁を訪問し、あらためて責任の重大さを感じました。初めての経験だったから声があまり大きく出せなかったことが少し心残りです。この日一つ安心したのは、みんなとすぐ友達となり、うちとけられたことです。しかし小学生の友達もいたので中一の自分はしっかりしなければいけないと思いました。

 そして韓国の首都のソウルに飛び立つ日、僕にとって一番こわく思っていた日です。厳しい出国審査を終え、ついに飛行機に乗り込みました。ガタガタと振動の次にフワッと体が浮く感じがしました。しばらくして外を見ると真っ青な青空が広がっていて、僕はその光景に感動しました。日本の隣である韓国にはそれから2時間くらいで着いたけれども、あまり韓国という感じはしませんでした。でも、案内板の「ハングル文字」を見たとき、「韓国へ来たんだ。僕がいるところが韓国なんだ。」と実感しました。また空港から移動するときは街の風景が日本そっくりでびっくりして、日本と同じセブンイレブンやマクドナルドがあったことにはもっとびっくりしてしまいました。それから韓国振興会を訪問したり、次の日お世話になる展示場を見学したりしました。

 初めての韓国、でもそこは日本に近い素晴らしい国でした。

 いよいよ今回韓国を訪問することの一番の目的である、韓国や中国の人たちとの交流会がある日です。昨日下見した展示場に向かいました。会場に近づくにつれ心臓の鼓動が高まりドキドキしてきたのが自分でもわかりました。そこでまず、「大韓民国学生発明展示会」の開会式に出席し、それから韓国の発明コンクールの表彰式に同席させてもらいました。大統領賞の作品は街灯の光を広げるという発明でした。僕はその創造力にも驚いたし、国ぐるみで発明にとりくむ姿勢にもっと驚かされました。このままでは日本が韓国に抜かれるのも時間の問題だと思った程です。

 中国、韓国、日本の学生による交流、お互いの国を知るきっかけとなった僕の一番の思い出です。ここで、自分の作品を紹介したり、韓国や中国の人たちの作品の説明を聞いたりしました。この場でとても厚い厚い言葉の壁を感じたのは僕だけでしょうか。でも、通訳の人を通し話しているうちに心が通じるのを感じました。その次の日からは、中学校を訪問したり市内視察をしたりして良い思い出が多くできました。

 今、靖国問題や教科書問題などではっきりいって日本は、韓国、中国などの国とあまり仲良くありません。しかし、僕たちが訪問したということで少しでも日本と仲良くなれればそれが一番だと思います。この経験は一生忘れないと思うしその経験は生きていく上で大切な何かなんだと思います。僕が強く感動したのは、言葉の壁は、心が通い合うのに関係ないということです。最後に今回の訪問を応援して下さったみなさん、一緒に行って下さったみなさんに「カムサハムニダ」「ありがとう」と言いたいと思います。

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